赤ちゃんが生まれた時、ベビーベッドを買うか、添い寝するかで悩む方は多いですよね。
欧米では、赤ちゃんをベビーベッドでひとり寝させるのが一般的です。
日本では、元々布団文化のせいか、添い寝をする方が圧倒的に多いようです。
ベビーベッドも添い寝も、それぞれメリット・デメリットがあり、どちらが良いとは言えません。
ただし、添い寝の場合、ひとり寝に比べてSIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクが高まると言われています。
ここでは、リスクを避けて安全に赤ちゃんと添い寝する方法やメリット・デメリットなどを紹介したいと思います。
添い寝のメリット
海外ではひとり寝が主流でしたが、最近はそのメリットから添い寝をする人が増えています。
赤ちゃんに安心感が与えられる
赤ちゃんの仕事は寝ることと言われるくらい、良く寝ているように思われますが、実は赤ちゃんの眠りはとても浅く、すぐに目を覚ましてしまいます。
眠ったと思ってベッドに下ろした途端に泣き出したり、ちょっとした物音で目を覚ましたり、そんな経験しているママも多いはず。
赤ちゃんは、生まれるまでずっとママの心音を聞き、匂いを感じています。
添い寝をすると、ママのお腹の中にいた時のように、心音や匂いを感じることができ、赤ちゃんはとても安心します。
安心感があると、寝つきもよくなり、夜泣きも減ります。
授乳が楽にできる
生後3カ月くらいまでは、昼夜関係なく、数時間おきに授乳しなくてはいけません。
夜中に何度も起きて授乳しなくてはいけないので、ママの負担は大きいですね。
添い寝していると気づくのも早く、移動せずに授乳することができるので、ママの負担も少しは軽くなります。
ミルクの場合も、ぐずりだしたら即準備ができるので、素早くミルクをあげることができます。
赤ちゃんにとっても、泣いたらすぐにオッパイがもらえるという安心感があります。
赤ちゃんの体調の変化に気づきやすい
赤ちゃんが突然熱を出したり、けいれんを起こしたりすることがあります。
そんな時も、添い寝ならすぐに気づいて対応することができます。
親子の絆が深まる
1日中赤ちゃんと一緒にいるママはもちろんですが、昼間は仕事で赤ちゃんと接することができないパパも、添い寝するとスキンシップができます。
スキンシップすることで、赤ちゃんには安心感が生まれます。
ママやパパも赤ちゃんに対する愛情が増し、親子の絆が深まります。
両親の愛情いっぱいに育った子供は、情緒が安定し、やさしい子供に育ちます。
添い寝のデメリット
添い寝は良いことばかりではありません。リスクがあることもしっかり理解しましょう。
SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクが高まる
生後3か月未満の赤ちゃんとの添い寝は、ひとり寝に比べてSIDSのリスクが5倍と言われています。
本当の原因は分かっていませんが、パパやママの吐き出す二酸化炭素や体温が影響しているという説もあります。
1歳くらいまではSIDSに注意する必要があります。
赤ちゃんが窒息する危険性がある
パパやママが寝返りをうって赤ちゃんの上に乗ってしまったり、布団が顔にかかったりしたとき、気付くのが遅れると赤ちゃんが窒息する危険性があります。
また、寝転がったまま授乳していると、そのまま寝てしまい赤ちゃんに覆いかぶさってしまう可能性もあります。
ベッドから転落する
赤ちゃんは思っている以上に動き回っています。
ベッドで添い寝している場合、パパやママがちょっと目を離した隙にベッドから転落、寝返りして落下など、ベッドであるがゆえに起こり得る事故があります。
ベッドの置き方や、落下防止用アイテム、また、ベッドの周りにクッションを置くなどの対策が必要です。
赤ちゃんと添い寝する方法
赤ちゃんと添い寝するパターンを紹介します。
床に布団を敷いて家族一緒に寝る
これが一番安心・安全な方法ではないでしょうか。
夫婦は別々の布団、ママと赤ちゃんは同じ布団でもいいし、赤ちゃん用の布団を使うこともできます。
赤ちゃんを夫婦の間に寝かせるのではなく、端に寝かせることで、寝返りで赤ちゃんを下敷きにするリスクを減らすことができます。
赤ちゃんが目覚めて動き回っても、転落の心配がないので安心ですよ。
今までベッドを使っていた人には、新たに布団を買ったり、片づける場所を確保したりする必要があり、ベッドをどうするかなどの問題もあります。
また、ほこりの影響を受けやすく、アレルギーになる可能性があります。
夫婦のベッド+ベビーベッド
添い寝のメリットとリスクを考えて、専門家が一番推奨している寝方です。
夫婦のベッドの横にピッタリくっつけてベビーベッドを置きます。
柵を下せば、ほぼ添い寝と変わらず、パパやママが誤って覆いかぶさる心配がありません。
また、目を離すときは柵を上げておけば、転落を防止できます。
ひとり寝と添い寝の良いとこ取りといった感じです。
ただし、ベビーベッドは結構場所を取るので、スペースに余裕がなければちょっと無理ですね。
家族一緒にベッドで寝る
クイーンサイズ以上のベッドなら、パパ、ママ、赤ちゃんの3人で寝ることも可能です。
もし、ダブルベッドを使っているなら、赤ちゃんも一緒に寝るには小さすぎます。
新しくベッドを買い足すか、3人で寝られる大きなベッドに買い替える必要があります。
買い足す場合は、今あるベッドと揃えられなかったり、2台並べてもすき間が開いたりするので、いっそ大きなベッドに買い替えることをおススメします。
分割・連結が可能なジョイント式のベッドなら、最大280~300cmまで選べ、すき間なく並べることができるので便利です。
子供の成長に合わせて、分割して使うこともできるので、長く使えて経済的です。
ただし、赤ちゃんを大人用のベッドで寝かせる場合には注意が必要です。
- フロアベッドやローベッドなど低いベッドにする
低めのベッドなら、もし転落してもケガが少なくて済む可能性があります。 - 硬めのマットレスを選ぶ
柔らかすぎるマットレスは、赤ちゃんが沈み込んで窒息する危険性があります。
また、赤ちゃんの骨の成長に悪影響を与えます。 - ベッドを壁につける
転落防止のため、ベッドで赤ちゃんを寝かせる方を壁にくっつけてください。 - 転落防止ガードをつける
目を離したスキに落ちないように、転落防止ガードも必要です。
ただし、つかまり立ちを始めると乗り越える危険があるので、注意してください。 - ベッド周りを片付け、クッションなどを敷く
万が一ベッドから転落した場合、ケガの防止、誤飲を防ぐためにおもちゃなどは片づけておきましょう。
床には、クッションや厚めのジョイントマットなどを敷いておくと、ケガを軽減できます。
ママが赤ちゃんと添い寝、パパは別室で寝る
パパの帰宅が遅い、出勤が早いなど、生活のパターンが違う場合は、ママと赤ちゃんが一緒でパパは別の部屋で寝るというパターンもあります。
別室で寝るパターンとしては、パパがベッド、ママと赤ちゃんが布団で寝るというのが一般的ではないでしょうか。
ママと赤ちゃんがベッド、パパが布団というパターンもありますが、リスクを考えると逆の方が良いと思います。
この場合、育児の負担がすべてママにかかってしまいます。また、パパと赤ちゃんのスキンシップも減るので、できるだけ一緒の部屋で寝ることをおススメします。
まとめ
赤ちゃんをベビーベッドで寝かせる方がいいという意見は多いですが、実際ベビーベッドを嫌がる赤ちゃんも多く、買ったもののすぐに使わなくなったという方もたくさんいます。
まだ上の子供が小さい、ペットを飼っているという方は、ベビーベッドは必須ですが、そうでなければベビーベッドを買わず、添い寝もありだと思います。
添い寝のリスクを極力減らし、メリットを生かせるような寝室作りをしてください。
いづれにしても、赤ちゃんが安全に安心して寝られる環境を整えることが一番大切です。