「子供たちに2段ベッドを買おうかと思うけど、転落しないか心配」と悩む方も多いですね。
2段ベッドは、子供部屋のスペース確保にはおすすめです。
しかし、高さがあるため、もし転落したら怪我をする可能性もありますし、最悪打ちどころが悪ければ亡くなってしまう危険性もあります。
ここでは、少しでも安全に2段ベッドを使えるよう、転落防止策を紹介します。
2段ベッドは何歳から使える?
2段ベッドを購入したものの、下の子は2段ベッドで寝かせても大丈夫?と不安になることもありますね。
2段ベッドは、何歳くらいから使えるのでしょうか?
日本では、国が定めたJIS規格と製品安全協会が定めるSG基準があります。
2段ベッドの使用については、下記のように明記されています。
2歳以上が使用する
5歳以下は下段で寝かせる
JIS規格より
6歳未満の幼児は、ベッドの下段に寝かせる
床面からベッド上段の床板上面までの高さが120cmを超えるベッドは、10歳未満の幼児が使用してはならない
SG基準より
この年齢は、あくまでも目安です。
同じ年齢でも、身長や体重は個人差があるので、それも含め、いつ頃から寝かせるか判断しましょう。
2段ベッドの転落事故の原因
2段ベッドの転落事故には、大きく分けると2つのパターンがあります。
- ベッドの安全基準が満たされていないために起こる事故
- 個人の不注意や間違った使い方による事故
ベッドの安全基準が満たされていない
2段ベッドの安全基準は、JIS規格やSG基準により、各部の寸法や全体の強度などが細かく定められています。
これらのマークが付いているものは、安全性が高く、安心して使用することができます。
ところが、JISマークやSGマークが付いていない2段ベッドも多く販売されています。
実際に起こった2段ベッドの上段からの転落事故では、手すりの高さがこの基準を満たしていなかったという事例も報告されています。
しかし、JISマークやSGマークが付いていないからと言って、それらの商品がすべて基準を満たしていないわけではありません。
万が一事故が起こると、メーカーの信用問題にも繋がるため、各メーカーとも、安全基準を設けて検査をしています。
JISマークやSGマークが付いていればより安心、付いていない場合は、カタログや商品説明などで、手すりの高さや耐荷重など確認してください。

個人の不注意や間違った使い方
JISマークやSGマークが付いた二段ベッドでも、間違った使い方や不注意によって転落事故は起こります。
特に子供は、掛ふとんが柵のところに丸まって、そこを乗り越えて落下、柵が付いていないはしごの部分から転落することもあります。
夜中のトイレや寝起きには、寝ぼけてはしごを踏み外すこともあります。
また、上段で飛び跳ねたり、数人の友達と遊んだりすると、床板が破損して落下することもあります。
2段ベッドの事故事例と使用者の経験談
ここで、2段ベッドの事故事例や使用者の経験談を紹介します。
2段ベッドの事故事例
- 手すりが低く、寝返りをうったときに転落、胸の骨を折った(小学生)
- 2段ベッド上段で10人ほどの小学生が遊んでいる時、床板が破損し落下。(小学生)
- 就寝時に床板が破損し、そのまま下に落下して背骨を骨折。(50代男性)
- 上段をベッドメイキングしていて、はしごから足を滑らせ落下。(30代女性)
- 降りる時に、はしごのフックとサイドフレームの間に腕が挟まり裂傷(小学生)
- 2段ベッドのハシゴの中段より転落。(2歳児)
はしごからの落下は比較的軽傷が多いですが、上段からの転落は大けがにつながる可能性が高いですね。
2段ベッド使用者の経験談
- 上下を入れ替えて寝ていて下段に寝ていると勘違いし、夜中にトイレに起きてベッドから降りようとして転落した
- ドスンと音がしたので見に行ったら、上段から落ちた子供がそのまま寝ていた
- もともと寝相は悪かったが、2段ベッドから落ちたことはない
- はしごを踏み外して、すねを打った
上記のような事故にはならなくても、落ちた経験のある子供はたくさんいました。
特に、2番目の上段から落ちてもそのまま寝ていたという意見がかなり多くありましたが、3番目のように、寝相が悪い子供でも2段ベッドに寝ると意外と落ちたことがないという意見も見受けられました。
2段ベッドの事故防止策
原因ごとに防止策を見ていきましょう。
柵を乗り越えて転落
2段ベッドの事故の中で多いパターンです。
子供は体が柔らかいので、よほど何かにぶつけたりしない限り、上段から落ちてもあまりケガをすることはありません。
本人は落ちてもそのまま気づかず寝ている事もあります。
防止策
- サイドフレームが高めのものを選ぶ、またはサイドフレームを取り付ける
- 分厚いマットレスや敷布団を敷かない
- ベッド下のおもちゃなどを片づけて、ものを置かない
- マットやじゅうたんなどクッション性のあるものを敷いておく
はしごからの落下
2段ベッドの事故で一番多いのが、はしごからの落下です。
夜中にトイレに行こうとして、はしごを踏み外したり、慌てて降りようとして足を滑らせたりというケースが多いようです。
また、はしごがずれてベッドとの間に腕を挟まれたという事故もあります。
2段ベッドの上段に上るためには必要なはしごには、縦型はしご、斜めがけはしご、階段式があります。
縦型はしごは、場所をとらず省スペースになりますが、踏み外したり、足を滑らせたりする危険性が高くなります。
逆に、階段式は落下の危険性は少なくなる反面、ベッドの横に階段部分が付くので、場所をとって部屋が狭くなってしまいます。
また、はしごを上った上段の入り口にサイドフレームがあるものとないものがあります。
小さなお子様はこのサイドフレームがきれた部分から落ちるケースもあるので注意してください。
防止策
- はしごがしっかり固定できるものを選ぶ
- スペースに余裕があるなら、階段式の2段ベッドを選ぶ
- フットライトなどで夜中でもはしごを見えやすくする
- 小さな子供を上段で寝かせない
床板が落ちて落下
2段ベッドの床板はすのこ仕様が多いので、体重が重くなってくると不安がありますね。
通常、2段ベッドには耐荷重が記載されています。
耐荷重は上限ではなく、ある程度の余裕をもって設定されていますので、よほどの不良品や経年劣化などで床板が弱くなっていなければ大丈夫だと思います。
ただし子供の場合は、ベッドの上段で飛び跳ねて遊ぶことがあるので危険です。
耐荷重は、あくまでも寝たときの床板全体にかかる荷重を計算しています。
立った状態で飛び跳ねると一か所に負荷がかかるので、体重の軽い子供でも床板を破損する可能性があります。
防止策
- すのこの厚みが厚く、材質も強度が高いものを選ぶ
- すのこを受ける桟の強度が高く、側枠に固定されているものを選ぶ
- 2段ベッドの上段で飛び跳ねたりしないように注意事項を子供に言い聞かせる
落下した時のケガ予防に、上段の高さが低めのロータイプの2段ベッドもおススメです。
おすすめの2段ベッド
こちらのベッドは、サイドフレームが高め、はしごの部分まで全面についており、上段の床面高も11台の116.5cmと安全性を重視して作られた2段ベッドです。
サイズはシングルサイズ、耐荷重も上下段とも150kgと、一般的なベッドと変わらないサイズ感と強度で、子供が成長してもずっと使い続けることができます。
まとめ
2段ベッドは、子供部屋のスペースを有効利用できるだけでなく、子供たちにとっても自分のお城や秘密基地のようなあこがれの場所です。
しっかりと対策すれば、転落のリスクを減らすことができます。
万が一の転落事故防止に、ぜひこの記事を参考にしてみて下さいね。