2段ベッドは、高さがあるため、万が一転落した時にはケガをする危険性があります。
2段ベッドの転落事故は、個人の不注意によるものや間違った使い方によるものもありますが、中には、安全基準を満たしていないために起こることもあります。
2段ベッドは、小さな子供が使う場合が多いので、安全なものを選びたいですね。
ここでは、二段ベッドの安全基準に焦点をあててみたいと思います。
2段ベッドの事故
ほとんどの場合、子供がケガをするケースが多いですが、大人の事故も報告されています。
子供の事故
- 寝返りをうった時、柵を乗り越えて転落
- 柵を乗り越えて降りようとして転落
- 上段で子供数人が遊んでいて床板が破損
- はしごの中断より転落
大人の事故
- 就寝時に床板が破損して落下
- ベッドメイキング中、はしごから足を滑らせる
これらの中には、不注意によるものもありますが、安全基準を満たしていれば防げた事故もあります。
2段ベッドのJIS規格とSG基準
皆さんは、JISマークやSGマークをご存知ですか?
見たことはあるけど、意味は知らないという方も多いのではないでしょうか。
でも、このマークが付いていたら、なんとなく安心と思いますよね。
JISとは
日本工業規格(Japanese Industrial Standards)の略称。
JISは、製品を作るときの規格で、製品の安全性を目的としたものではありません。
事故が起こっても保障はありません。
SG基準とは
Safe Goods(安全な製品)の略称で、製品の安全性に関する認定基準です。
製品の欠陥による人身事故に対して賠償責任があります。
2段ベッドのJIS規格とSG基準は、若干の違いはありますが、ほぼ同じ、SG基準を満たす2段ベッドは、安全性が高いと言えます。
SG基準抜粋
外観及び構造
- 人体の障害を与えるような突起、鋭い角部などがない
- 着脱式はしごでひっかける部分が金属製のものは、容易に外れない方法で柔軟なものでカバーされている
- ベッドの上段の両側にてすり、前後には前わく及び後ろわくが確実に取り付けられている
- 床板落下防止構造が設けられている
- 垂直式はしごは、上端部及び下端部がベッド本体に固定されている
各部の寸法
- 床面からベッド上段の床板上部までの高さは、1200㎜以下
- はしご取り付け部の手すりまたは後ろわくに切欠がある場合は、1ヶ所だけとし、その長さは500㎜以下
- ベッドの上段の床板上面から手すり上端面の最低面までの高さは250mm以上、前わく及び後ろわくは300mm以上。
マットレスを付属している場合は、マットレス上面からの高さとする- はしごの踏み板の幅は30mm以上、長さは250㎜以上、踏み板の間隔は20mm±30mm
- 傾斜型はしごは、支柱及び踏み板とベッド下段の手すり及び側板の間隔は150mm以上
全体の強度
- ベッド上段の床板180㎏、前わくまたは後ろわくにたなが設けられているものは、棚の上に60㎏の砂袋を積み上げ30分放置した時、破損、外れ及び使用上支障のある変形等がない
その他にも前後わく及び手すりの強度、はしご及びはしご取付部の強度、材料、表示、取扱説明書など細かい基準が定められています。
詳しくは、一般財団法人製品安全協会の二段ベッドのSG基準・検査マニュアルで確認できます。
この基準をクリアしていれば、必ず転落事故が防げるわけではありませんが、二段ベッドを選ぶときの目安になります。
SGマークが付いていない2段ベッドは安全?
SG基準は、法的に義務付けられていないので、SGマークが付いていない2段ベッドも多く販売されています。
でも、必ずしもSGマークが付いていない2段ベッドがダメというわけではありません。
この基準を元にメーカーで基準を定め検査しているところもあります。
SGマークが付いていなくても、メーカー基準がしっかりしている商品を選びましょう。
商品説明で耐荷重や各部の寸法などを確認してください。
使用者にも注意が必要
また、いくら安全基準をクリアしていても、間違った使い方をすると事故の元です。
サイドフレームの高さの基準はクリアしていても、分厚いマットレスを敷くとその意味はなくなります。
説明書に明記されている耐荷重は、静止耐荷重で寝た時を想定していますので、上段でドンドン飛び跳ねたり、一部分だけ体重をかけると破損する危険性もあります。
使用上の注意をよく守って使うようにしてください。
また、子供たちにも注意事項を守るように言い聞かせてください。
まとめ
いかがでしたか?
安全基準を満たしている二段ベッドを選んで、正しい使い方をすれば、かなりの事故は防ぐことができます。
購入前に2段ベッドの安全基準をしっかりと確認してください。
未然に事故を防いで、快適な2段ベッドライフを楽しんでくださいね。