フローリングにマットレスを直置きって、一人暮らしにありがちですよね。
「狭い部屋にベッドを置くと圧迫感があるし、毎日の布団の上げ下ろしは面倒だし…
ベッド用のマットレスを床に直置きしちゃおう。」
両方の問題がクリアできて一石二鳥なんて思っていませんか?
でも、新たな問題が…
「フローリングにマットレスを直置きするとカビが発生します。」
ベッド用のスプリング系マットレスは、内部が空洞で通気性が良く、布団に比べるとカビにくいのは事実。
でも、しっかりと対策しなければ、布団同様、確実にカビが生えてきます。

フローリングの材質に問題あり!
カビが発生する3大条件は、
- 湿度 80%以上
- 温度 20~30℃
- 栄養分
です。
- 人は寝るとき、コップ1杯分の汗をかく(湿度)
- マットレスは、体温によって温められる(温度)
- マットレスには、布団のほこりや皮脂などの汚れが付きやすい(栄養分)
このように、マットレスにはカビが発生する3大条件がそろっています。
ただでさえ、カビが生えやすいマットレス、それがフローリングに直置きするとさらにカビの発生率は加速していきます。
フローリングには、無垢フローリングと複合フローリングの2種類がありますが、一般的な賃貸住宅やマンションなどは、ほとんど複合フローリングが使用されています。
複合フローリングは、合板の上に薄い天然木や特殊シートを貼り付けているので、木本来の温かみや調湿作用がありません。
そのため、床下からの冷気を通しやすく、フローリングはいつもひんやり、冬には底冷えします。
フローリングの上にマットレスを直置きすると、寝ている間体温で暖められたマットレスと冷たいフローリングとの温度差で結露が発生します。
また、寝汗もマットレスに吸収され、マットレスの湿度はかなり高い状態。
ところが、フローリングには調湿作用がないので、湿気は逃げ場がなくマットレスの下側に溜まってしまいます。
朝起きて、マットレスやフローリングが湿っていたら要注意!
直ぐに乾燥させないと、あっという間にカビが広がりますよ。
部屋の環境も大きく影響!
もちろん、フローリングにマットレスを直置きしてカビが生える原因は、結露だけではありません。
部屋の環境も大きく影響します。
鉄筋コンクリートの建物は、密閉性が高く、湿気がこもりやすくなっています。
それに加え、部屋の向きや階数、窓の有無によって、
- 日当たりが悪い
- 風通しが悪い
- いつもジメジメした感じがある
などの悪条件が重なると、カビにとっては天国です!
マットレスのカビ対策
本来ならベッドフレームの上にマットレスを置くべきです。
ベッド下の掃除もしやすく、湿気も逃がしやすい脚付きすのこベッドがおすすめです。
でも、やっぱりベッドは置けないという方もいますよね。
すのこ
マットレスの下にすのこを置いてください。
フローリングとマットレスの間にすき間ができ、通気性が良くなります。
と言っても、完ぺきではありません。
フローリングに直置きするよりも少しマシになるといったレベルです。
除湿シートや吸湿シート
フローリングとマットレスの間に除湿シートや吸湿シートを敷くもの効果的です。
ただし、たくさん湿気を吸収してくれるシートは、重くて値段が高い、低価格の除湿シートは、まめに乾燥させなくてはいけません。
一番の対策はこまめなお手入れ
マットレスをカビさせないためには、日々のお手入れが一番です。
- 毎日、マットレスを立てかける、部屋の換気、掃除
- 週1回、シーツを交換・洗濯、マットレスの天日干し
窓を開けて外気を入れることで、部屋の湿度が下がります。
雨降りや梅雨時期など、外の湿度が高い時には、エアコンや除湿器などを使ってください。
マットレスは、毎日立てかけることでかなり乾燥できますが、週1回は天日干しでしっかりと中まで乾燥させましょう。
部屋やシーツをいつも清潔にして、少しでもカビの栄養源を減らしてください。
マットレスのローテーションも忘れずに!
布団で寝るよりもはるかに大変かもしれませんね。

直置きできるマットレス
フローリングとマットレスの相性は悪いですが、マットレスの種類によっては、カビにくいものや、お手入れしやすいものもあります。
エア系マットレス
繊維状の樹脂で作られたエア系マットレスは、通気性がよく、カビにくいという特徴があります。
水洗いできるのもうれしいですね。
ただし、通気性が良いと夏は涼しいのですが、冬は寒いという欠点があります。
また、価格が安いものは、へたりやすく、1年くらいで底付き感がでるかもしれません。
三つ折りマットレス
三つ折りマットレスは、立てかけて乾燥させやすいという点でおすすめです。
厚さ10cm以上のマットレスを選ぶと、フローリングに直置きしても底付き感がなく快適です。
まとめ
いかがでしたか?
一人暮らしでは、毎朝マットレスを立てかけて掃除するのは大変です。
でも、手を抜くとたちまちカビが発生します。
マットレスのカビは、見て不快になるだけでなく、体調不良につながる場合もあります。
また、そのまま放置していると、フローリングにもカビが生えてしまうことも。
そうなると、賃貸住宅の場合は、退出時に余計な費用がかかります。
やはり、フローリングにはベッドを置くのが一番ではないでしょうか?
スペースに問題があるなら、折りたたみベッドという選択肢もあります。
ベッドでも、マットレスのカビ対策は必要ですが、フローリングに直置きするよりは、頻度も少なくなります。
それでも、フローリングにマットレスを直置きしたい場合は、しっかりと対策してくださいね。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。