あなたはなぜ和室にベッドを置きたいのですか?
「ベッドを置く場所が和室しかない」
「布団の上げ下ろしが大変そう」
「アレルギーがあるから」
こんな理由がほとんどですが、中には、
「和室をおしゃれにコーディネートしたい」
「和モダンの部屋にあこがれて」
など、あえて和室にこだわる人もいます。
でも、一般的にベッドは洋室に置くもの、前者の理由で和室にベッドを置きたいと考えている人の中には、
「和室にベッドを置くのは変かな?」
「畳の上にベッドでどうなの?」
と悩む方も多いはず。
また、畳はフローリングよりもデリケートなので、ベッドを置くことによる問題点も出てきます。
特に、賃貸住宅では、退去時の畳の交換費用を請求されることも。
ここでは、和室にベッドを置くときの注意点やおすすめのベッドを紹介します。
和室にベッドを置くときの注意点と対処法
和室にベッドを置くときに気になるのは、この4点ではないでしょうか?
それぞれの注意点と対処法を紹介する前に、賃貸住宅の敷金問題について少しお話したいと思います。
畳の原状回復はどっちの負担?
よく、「畳がへこんでしまって、退去時に畳の張替費用を敷金から引かれた」という話を耳にします。
でも、本当に借主が支払わなければいけないのでしょうか?
原状回復の定義
賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗等を復旧すること出典元:原状回復をめぐるトラブルとガイドラインについて|国土交通省
このガイドラインからすると、家具などの必要なものを置いてできる畳のへこみは、借主の責任にはなりません。
(ベッドは通常和室に置くものではないと主張される場合もあるので注意してください。)
もちろん、畳の変色も経年変化なので借主に負担の義務はありません。
もし、不注意で畳にキズをつけてしまったり、手入れを怠ってシミやカビができた場合は、借主の負担になります。
この時は、1枚単位での負担になるので、和室の畳全部を負担する必要はありません。
ただし、契約書に退去時の畳交換が謳われているケースもあるので、契約の際にはしっかり確認してください。
畳のへこみ
畳は弾力性があるので、重いベッドを置くと当然へこんで元に戻らなくなります。
特に、脚の細いベッドは、重さが点に集中するので、長時間使用していると、へこむだけではなく、その部分のい草がすり減ってしまうことも…
ベッドは、フレーム全体で支えるタイプをおすすめします。
どうしても4本脚のベッドを置く時は、脚の下にコルクマットやゴムマットなどでのへこみ対策は必須です。
畳のへっこみ防止グッズ「い草座卓敷き」もあります。
わざわざ買うのはもったいないという方は、見栄えは悪いですが、段ボールでも代用できます。
もし、畳が凹んだときには、霧吹きとドライヤーで簡単に直すことができます。
詳しくは、動画を見てください。
じゅうたんを敷いたり、ウッドカーペットを敷き詰めて和室をフローリング風にしてベッドを置こうとお考えの方もいると思います。
でも、畳を覆ってしまうと、カビやダニの発生につながる可能性があるのであまりおすすめできません。
畳のキズ
通常のベッドの使用では、畳を傷つけることもあまりないと思います。
注意すべきは、模様替えや掃除などでベッドを動かす時です。
畳は柔らかく、無理にベッドを引きずったり、押したりするとすぐにキズが付いてしまいます。
一度付いたキズは元に戻すことができません。
和室にベッドを置く場合は、あらかじめ置く位置を決め、あとから動かさないようにしましょう。
もし、どうしても場所を変えたいときは、誰かに手伝ってもらって、ベッドを持ち上げて動かすようにしてください。
カビの発生
実は、一番の問題はカビですね。
布団寝の場合は、毎日布団を上げ下ろしするので、畳にたまった湿気を放出することができます。
ベッドの場合は、ベッド下にたまった湿気を逃がしきれず、そのまま放置していると畳にカビが発生してしまうことも。
前述したように、畳にカビが生えた時には、畳の交換費用を請求されます。
余分な費用をかけないためにも、カビ対策は必須です。
普段から、エアコンや除湿器を使って、部屋を乾燥させるように心がけましょう。
カビ対策には、湿気を逃がしやすいすのこベッドがおすすめです。
布団でも使えるすのこベッドなら、布団を干して乾燥させることもでき、掃除もしやすいのでカビ防止に役立ちます。
フロアベッドは、和室に合わせやすいベッドですが、カビやダニの観点からするとあまりおすすめできません。
フロアベッドを置く際には、畳の上に防虫・除湿シートを敷きましょう。
定期的に、マットレスを立てかけて乾燥させたり、床板を取り外して掃除したりしてください。
ダニの発生
畳は、ただでさえダニにとって居心地の良い場所です。
その上にベッドを置くと、ダニが大繁殖する可能性があります。
ダニは、アレルギーの原因にもなるので、注意が必要です、
ベッドを置く前に、畳をきれいに掃除して乾燥させダニ対策をしてください。
上記のカビ対策は、ダニにも有効です。
和室に合うベッドの選び方
ベッドの種類はたくさんあり、どんなベッドが和室に合うのか選ぶのが大変ですね。
和室の雰囲気や特徴を考え、ポイントを3つに絞りました。
ベッドの高さ
和室には断然低めのベッドがおススメです。
和室は、洋室に比べて天井が低いのが一般的です。
最近のマンションでは、リビングからの続きに一段高くして和室を作るケースも多くあります。
こちらも天井高は同じでも和室部分は一段高くなる分天井が低くなります。
そのため、大きなベッドを置くとかなり圧迫感があります。
フロアベッドやローベッドなど高さを抑えたベッドなら、圧迫感を抑え空間が広く感じられます。
また、低いベッドの方が、元々の和室に布団というイメージに近いのでベッドを置いてもあまり違和感がありません。
畳の香りも感じることができ、癒し効果も期待できます。
ベッドの素材
和室に合うベッドの素材は、やはり木製のベッドです。
和室は、柱や建具などに木材を使用しているので、木製のベッドは違和感がなくしっくり馴染みます。
どこか温かみを感じる木製ベッドは、和室のやわらかい雰囲気に調和します。
スチール製やパイプベッドなど無機質な素材は、和室には合わないので避けた方が良いと思います。
フレームの色
フレームカラーも、モノトーンのブラックやホワイトは合いません。
木の素材を生かしたナチュラルカラーや落ち着いた雰囲気のダークブラウンなど、木の暖かみを感じる色がおススメです。
和室に合うおすすめのベッド4選
ここでは、和室に合うベッドを4つ紹介します。
スリムヘッドボードフロアベッド【Une freise】ユヌフレーズ
このベッドは、シンプルなデザインと美しい木目が和室にもしっくりと馴染むフロアベッドです。
モダンデザインフロアベッド【Euras】ユウラス
シンプル&美しい木目に加え、床板がすのこ仕様で畳のカビ対策におすすめのベッドです。
ステージタイプアバカベッド【Lotus】ロータス
アジアンテイストのアバカ素材を使用したベッドは、意外と和室にマッチします。
ショート丈北欧デザインベッド【Pieni】ピエニ
木の温かみを感じるナチュラルなカラーは、和室に置いても違和感を感じさせません。
布団での使用もでき、短い脚を選べば、まるで布団寝のように寝ることができます。
まとめ
以前なら、和室にベッドを置くなんてあり得ない、なんて思われましたが、最近は、和モダンという言葉もあるように、和室にベッドを置いておしゃれにコーディネートする人も増えています。
仕方なく和室にベッドを置くという方も、少しこだわってベッドを選んでみてください。
概念にとらわれず、自分流に和室ベッド生活を楽しんでくださいね。